二十四節気/七十二候とは
太陽の目盛りである二十四節気の基本は、冬至と夏至の二至(にし)、その中間の春分と秋分の二分(にぶん)で、四つに分かれます。その中間点が立春、立夏、立秋、立冬で、各季節の始まりになります。それぞれ三分割すると二十四の節気となり、約十五日ごとの農耕の目安になっています。
七十二候はこの二十四節気をさらに三分割し、約五日毎の特徴的な気象や、こまやかな動植物の変化を示したものです。七十二候の成立は中国の黄河流域の紀元前770年頃にその源流をたどることができます。二十四節気はほぼ変更されることなく、今日まで継承されていますが、七十二候は日本の気候風土に合わせて、何度か変更されてきました。
立秋/処暑
二十四節気「立秋(りっしゅう)」
初めて秋の気立つがゆへなれば也(暦便覧)
立秋は暑さの峠越え。日中はぐんぐん気温が上がり、暑い日が続くが、朝、ふっと涼しい風を感じたり、夕方の虫の音に気づく頃。寒蝉はヒグラシと読むが、夏の終わりに鳴き始めるのはツクツク法師。寒蝉、もしくは秋蝉という。ヒグラシは早い時期から鳴いているが、涼しい木影を好み、朝と夕方に鳴くことが多い。日中に激しく鳴く蝉の声と、入れ替わるように夕方に鳴きだすコオロギやスズムシの声。昼も夜もにぎやかな音の秋。
日付 |
七十二候 |
コラム |
8月7日〜11日頃 |
第三十七候 涼風至 すずかぜいたる |
🗒️ |
8月12日~16日頃 |
第三十八候 寒蝉鳴 ひぐらしなく |
🗒️ |
8月17日~22日頃 |
第三十九候 蒙霧升降 ふかききりまとう |
🗒️ |

二十四節気「処暑(しょしょ)」
陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也(暦便覧)
暑さが少し収まって、ホッとするような涼しさ感じる季節。稲穂が色づき、収穫期が近づいているが、台風のシーズンでもある。立春から数えて二百十日目と二百二十日目は昔から台風が多く、豊凶の境として恐れられた日本固有の雑節。二百十日は毎年9月1日。台風の古名は野分(のわき)で、草を倒すような暴風。
日付 |
七十二候 |
コラム |
8月23日〜27日頃 |
第四十候 綿柎開 わたのはなしべひらく |
🗒️ |
8月28日~9月1日頃 |
第四十一候 天地始粛 てんちはじめてさむし |
🗒️ |
9月2日~6日頃 |
第四十二候 禾乃登 こくものすなわちみのる |
🗒️ |

白露/秋分
二十四節気「白露(はくろ)」
初めて秋の気立つがゆへなれば也(暦便覧)
立秋は暑さの峠越え。日中はぐんぐん気温が上がり、暑い日が続くが、朝、ふっと涼しい風を感じたり、夕方の虫の音に気づく頃。寒蝉はヒグラシと読むが、夏の終わりに鳴き始めるのはツクツク法師。寒蝉、もしくは秋蝉という。ヒグラシは早い時期から鳴いているが、涼しい木影を好み、朝と夕方に鳴くことが多い。日中に激しく鳴く蝉の声と、入れ替わるように夕方に鳴きだすコオロギやスズムシの声。昼も夜もにぎやかな音の秋。
日付 |
七十二候 |
コラム |
9月7日〜11日頃 |
第四十三候 草露白 くさのつゆしろし |
🗒️ |
9月12日~16日頃 |
第四十四候 鶺鴒鳴 せきれいなく |
🗒️ |
9月17日~21日頃 |
第四十五候 玄鳥去 つばめさる |
🗒️ |

二十四節気「秋分(しゅうぶん)」
陰陽の中分となれば也(暦便覧)
昼と夜の長さが同じになる秋分。秋分を中日とする前後七日間がお彼岸。真西に沈む太陽を拝む古代の風習が西方浄土と結びつき、先祖の墓参りをする風習になった。ちょうどこの頃に真っ赤な彼岸花が咲く。別名の曼珠沙華で、「天上に咲く花」の意。ひんやりした空気が漂い、金木犀が香り出します。
日付 |
七十二候 |
コラム |
9月22日〜27日頃 |
第四十六候 雷乃収声 かみなりすなわちこえをおさむ |
🗒️ |
9月28日~10月2日頃 |
第四十七候 蟄虫坏戸 むしかくれてとをふさぐ |
🗒️ |
10月3日~7日頃 |
第四十八候 水始涸 みずはじめてかるる |
🗒️ |

寒露/霜降
二十四節気「寒露(かんろ)」
陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也(暦便覧)
冷え込みが増して、秋の深まりを感じる頃。日が落ちるのが早くなり、夜の月が冴え冴えと感じられる。和暦では長月で、夜長月(よながづき)。虫の音はピークを越えてきた頃、細々と鳴くコオロギの声が胸に響く。生々流転のいのちを感じる秋。平安時代のきりぎりすはコオロギ、または秋に鳴く虫の総称。
きりぎりす夜寒に秋のなるままに 弱るか声の遠かざりゆく 西行
日付 |
七十二候 |
コラム |
10月8日〜12日頃 |
第四十九候 鴻雁来 こうがんきたる |
🗒️ |
10月13日~17日頃 |
第五十候 菊花開 きくのはなひらく |
🗒️ |
10月18日~22日頃 |
第五十一候 蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり |
🗒️ |

二十四節気「霜降(そうこう)」
つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也(暦便覧)
秋の最後の節気。紅葉の季節。昼夜の寒暖差がある年ほど、紅葉は鮮やかに染まる。紅葉は木々が光合成を止め、自ら葉を落として、冬眠に入る準備に入った姿。山ではうっすらと霜が降り、森の動物たちはせっせと冬籠りの準備をしている頃。「霜降」は想像力で、遠くに生きるいきものたちを思いやる季節。
日付 |
七十二候 |
コラム |
10月23日〜27日頃 |
第五十二候 霜始降 しもはじめてふる |
🗒️ |
10月28日~11月1日頃 |
第五十三候 霎時施 こさめときどきふる |
🗒️ |
11月2日~11月6日頃 |
第五十四候 楓蔦黄 もみじつたきばむ |
🗒️ |
