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  4. 蜂の巣

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  7. 露草

  8. 野紺菊

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  12. 日本茜

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  5. お客様からの喜びの声2024

  6. ご注文の際の注意点

  1. 第二候 黄鶯睍睆 うぐいすなく

  2. 第一候 東風解凍 はるかぜこおりをとく

  3. 第七十二候 鶏始乳 にわとりはじめてとやにつく

  4. 第七十一候 水沢腹堅 さわみずこおりつめる

  5. 第七十候 款冬華 ふきのはなさく

  6. 第六十九候 雉始雊 きじはじめてなく

  7. 第六十八候 水泉動 しみずあたたかをふくむ

  8. 第六十七候 芹乃栄 せりすなわちさかう

  9. 第六十六候 雪下出麦 ゆきわたりてむぎのびる

  10. 第六十五候 麋角解 さわしかのつのおつる

  11. 第六十四候 乃東生 なつかれくさしょうず

  12. 第六十三候 鱖魚群 さけのうおむらがる

七十二候 生き物 自然

第四十四候 鶺鴒鳴 せきれいなく

秋の空に響き渡るセキレイの声


わが家は川沿いにあり、セキレイは一年中見かける鳥です。カップルで行動していることが多く、しきりに連絡をとり合うので、よく鳴きます。とくに飛び立つとき、「チチッ」「チチチチッ」と甲高い声で鳴くので、姿が見えなくても、あ、いるな、と気づくことがあります。

七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」は白露の第二候で、9月12日ごろ。鳥に詳しくない方は秋に鳴き始めるのかと思われるかもしれませんが、鳴き声は一年中、聞こえています。

そもそも「小鳥」という言葉が秋の季語ですので、七十二候に選ばれたセキレイは、秋の小鳥を代表する声として理解していただくとよいかとおもいます。セキレイ(鶺鴒)の他、ムクドリ(椋鳥)やヒヨドリ(鵯)などの留鳥も、秋の季語になっています。

セキレイの鳴き声は高く鋭いので、秋の初めの澄み渡った空に一層、響き渡るように感じられ、胸がキュンとします。大気が澄んできたことを感じさせるのが鳥の声である、とも言えるかもしれません。

『古事記』にも登場するセキレイ


セキレイは水辺を好む鳥で、古くから日本にいる身近な鳥です。『古事記』ではイザナギ、イザナミに夫婦の交合を教えた「嫁ぎ教え鳥」として登場します。いつもカップルで仲睦まじく行動する様子を昔の人はよく見ていたのでしょう。また人が稲を背負って家に入る頃に鳴く「稲負鳥(イナオオセドリ)」がセキレイであるとも言われています。

長い尾をしきりに上下に動かすので、イシタタキ(石叩き)、ニワタタキ(庭叩き)、イワタタキ(岩叩き)とも呼ばれていました。この動きが特徴的なので、誰がみてもすぐにわかる鳥です。

私の田んぼでは毎年、畦塗りの頃、キセキレイの夫婦がやってきて、農作業を見守るようにずっとそばにいて高らかに歌ってくれたり、掘り起こした土から出てくる虫を食べたいらしく、人を怖がらずに畦に舞い降りて、ちょこちょこと寄ってきたりします。

日本で見られるセキレイ


日本でよくみかけるセキレイは3種類。ペンギンのように背中の黒とお腹の白がはっきりしたセグロセキレイ(背黒鶺鴒)、薄いグレーのハクセキレイ(白鶺鴒)、レモンイエローのお腹が美しいキセキレイ(黄鶺鴒)です。

セグロセキレイ(背黒鶺鴒)

ハクセキレイ(白鶺鴒)

キセキレイ(黄鶺鴒)

元々日本に多かったのはセグロセキレイですが、近年はハクセキレイが増えてきています。セキレイを見かけたら、ちょっと色を注意してみてください。違いがすぐ見分けられるとおもいます。

黄色のキセキレイは警戒心が強いので都会ではあまり見かけませんが、セグロセキレイやハクセキレイは、市街地でもよくみかけます。いつぞや見たのは都会のど真ん中、銀座シックスビルの真新しい石畳の上をちょこまか歩いていたセキレイでした。人の往来が多いところで、人が来る度にあっちへ、こっちへと、まるで人を先導するかのようにいつまでも歩いていて、思わず笑ってしまったことがあります。

セキレイはよく歩く鳥で、ちょこちょこ歩きが得意です。人が近づくと少し歩き、近づくとまた少し歩き、警戒しながら一定の距離を保とうとする傾向があり、その様子がなんとなく愛らしく、人の目にも止まりやすいのです。なかには人懐っこい個体もいるので、仲良くなれる人もいるようです。

写真提供:Shuichi Hosokawa

エナガが群れでやってきてチュクチュクと盛んにおしゃべりをしていたり、川に棲むカワセミの親子も一日中、キーッキーッと鳴いています。さえずりながら動いていくシジュウカラとメジロの混群もみかけました。暑さが去って過ごしやすくなり、なんだかうれしそう。実際、しっとりとした曇りの日の方がよくさえずります。

セキレイに限らず、空に響く鳥の声にちょっと耳を傾けてみてください。きっと秋の訪れを感じられることと思います。

文責:高月美樹

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